例えば梅毒の女性感染者数は、2010年の124人から以後急増し、2016年は1~9月の期間で既に982人で、このペースだと年間1300人前後(6年で10倍超!)となります。年代別で最も多いのは20-24歳、次に25-29歳であり、15-19歳でも相当数の女性感染者が報告されています。また他の性感染症も若い女性で増加傾向にあること、そしてこれら性感染症の多くが、不妊・死産・胎児異常など出産や子ども自身にも悪影響を及ぼすことが、問題となっています。
女性と子どもの健康にとり深刻な脅威である性感染症の現状を訴えるのに、まずは若い女性に注目してもらおう、とのことで、女の子のヒーローであるセーラームーンが起用されました。性感染症には早期発見と治療が重要なこと、検査・相談窓口情報サイトがあること、予防にはコンドームの適切な使用が大切なこと、などが記載され、かなり突っ込んだ表現もあります。自分達だけは大丈夫と考えるのは危険です。正確な知識を持ったうえで、性行動には慎重になる、気になる症状があれば迷わず受診する、など適切な行動をとりましょう。また、バイクにはヘルメットが当たり前となったように、セックスにはコンドームがマナーとの意識を男性側が持つことも大切です。一人でも多くの若い女性が性感染症の被害にあわず、そして一人でも多くの子どもが健康に生まれ育ちますように。