インフルエンザワクチンの子ども(対象は2歳~17歳)への発症予防効果が米国から報告されています(リンクはこちら)。元論文ではワクチン受けなかった594人のうち173人がかかった(29.1%)、不活化ワクチン(日本で使われているのと同等のもの)を受けた317人では44人がかかった(13.9%)とのことです。すなわち、ワクチンしないと10人のうち3人弱がかかるけど、ワクチンしたら10人のうち1.4人がかかる、という結果でした。ワクチンしてもインフルエンザになってしまう人はいますが、その割合は半分以下になるということです(有効率は65%と記載されています)。インフルエンザで最も怖いのは、「インフルエンザ脳症」というけいれんや意識障害をきたす重症の病気になることですが、それを防ぐためにも、インフルエンザになる確率を減らすこと、もしかかっても軽症で済ませること、という観点から、やはり子どもにインフルエンザワクチンは積極的にした方がいいと考えています。
枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック