人気ドラマ「コウノドリ」と厚生労働省による新たなコラボです。今回のコラボの目的は、より安全安心な妊娠出産を目指しての取組みを一般に広く認知普及ことです。具体的には、以下の3点です。
(1)マタニティマークの理解推進:健康な赤ちゃんを安全にお産するために大切なのが、妊娠期間、特に妊娠初期を無事に過ごすことですが、一方で妊娠初期は周囲にわかりづらい時期です。妊娠中の女性がマタニティマークをつけること、また周囲の人々がマタニティマークを見て思いやりのある行動をとること(席を譲る、喫煙をやめるなど)が、より安心安全なお産につながります。また妊婦さんが突然体調を崩して倒れるなどの緊急時にも、このマークのおかげで周囲にすぐ助けてもらえたとの声もあります。
(2)助産師の役割と活用:産科医と連携し妊娠・出産・育児のサポートを行う助産師の紹介。
(3)地域の周産期医療体制と産科医不足:
産科医不足とそれによる産科医の過重労働、分娩施設の減少が深刻な問題となっています。一方で、お産にもリスクが高い場合と低い場合があり、個々のケースに合わせたきめ細かな産科医療体制が必要です。それらの解決のため、地域の分娩施設の連携と役割分担が推進されています。
ドラマ「コウノドリ」は昨日最終回でした。このドラマでは、新しい生命の尊さ、出産の感動、お産に関わる医療人の葛藤などがリアルに描かれており、共感された人も多いかと思います。今回の厚生労働省とのコラボを通して、社会全体に、妊婦さんへの思いやりが広がり、お産にまつわる現状への理解が進んでほしいと思っています。
枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック