風疹が関東地方の30~40代の男性と20代の女性を中心に流行しており、全国に拡大する恐れがあるとして厚生労働省が緊急情報を発表しました(厚生労働省HPのリンクはこちら)。
風疹は、耳の後ろや首の有痛性リンパ節腫脹から始まり、続いて約3日間の発熱と発疹が出現する、という経過をとるウイルス性疾患です。元々は子供に多い病気でしたが、定期ワクチンの普及により、子供での発症はほぼなくなりました。一方で、ワクチン普及前の世代に当たる成人が感染・発症しやすく(これは、「麻疹=はしか」が、近年、成人で小流行を繰り返しているのと同じ理由です)、特に妊婦が風疹に感染すると、赤ちゃんが白内障・難聴・心臓奇形などの障害をもつリスクが高まります(先天性風疹症候群といいます)。2013年に風疹が成人で大流行した際は、45例の先天性風疹症候群が確認されました。
風疹の予防には、ワクチンがほぼ唯一の方法です。妊娠を希望する女性およびその男性パートナーを含む周囲の大人は、自身のワクチン歴を確認し、未接種または不明の方は必ず受けるようにしてください。現在、枚方市をはじめ多くの自治体で、風疹の抗体チェック及びワクチン費用を助成する事業を行っており(枚方市HPのリンクはこちら)、当院をはじめ多くの医療機関で対応しておりますので(市内の対応医療機関一覧のリンクはこちら)、該当される方はぜひご検討ください。
枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック