1か月前に風疹流行のコラムを書いたのですが、その後状況は悪化の一途をたどっています。先週1週間で全国の風疹の報告数が127名と今季最高を更新し、関東から全国に広がっています。大阪府でも3名の報告があり(今季累計11名)今後さらに増加するのは確実で、非常に危険が高まっています。風疹からまず守らなければならないのは妊婦さんです。妊娠中に風疹に感染すると、赤ちゃんが白内障・難聴・心臓奇形などの障害をもつリスクが高まります(先天性風疹症候群といいます)。妊娠中に風疹にかかり、障害を持ったお子様を産み育てる苦労がどれだけ大変なのか、今後同じような辛い思いをもつ親子をゼロにしたいと活動される可児佳代さんの話を是非読んでいただきたいです(リンクはこちら)。
学会からは、「妊娠がわかったら速やかに抗体検査を受け、抗体がない場合は外出を控える」ことが提言されています(日本産婦人科医会のHPから:リンクはこちら)。また、風疹の予防には、ワクチンが唯一の方法です。妊娠を希望する女性およびその男性パートナーを含む周囲の大人は、自身のワクチン歴を確認し、未接種または不明の方は必ず受けるようにしてください(妊娠したらワクチンを受けることができません)。現在、枚方市をはじめ多くの自治体で、風疹の抗体チェック及びワクチン費用を助成する事業を行っており(枚方市HPのリンクはこちら)、当院をはじめ多くの医療機関で対応しておりますので(市内の対応医療機関一覧のリンクはこちら)、該当される方はぜひご検討ください。
枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック